サステナビリティマネジメントについての基本的な考え方とマネジメント体制をご紹介します。
オムロンは、企業理念に基づき事業を通じて社会的課題を解決することで、持続的な社会づくりに貢献し、企業価値を向上していくことを目指しています。
これを実現していくためには、オムロンが注力すべきサステナビリティに関する重要課題(サステナビリティ課題)を特定し、中長期戦略の中に組み込んで具体的な取り組みと目標を設定し、事業を通じて解決していくことが重要だと考えています。
このような考えのもと、2017年度にスタートした中期経営計画VG2.0において、ステークホルダー及びオムロンの観点から15のサステナビリティ課題を特定し目標を設定しました。2018年度は、2020年度のサステナビリティ目標の達成に向けて全社マネジメント構造を確立し、取り組みを加速しました。各担当部門が個別課題への対応を進め、サステナビリティ推進委員会および執行会議での議論を通じて着実に取り組みを進めました。また、エンゲージメントを通じたステークホルダーによる評価も、取り組みを進化させるために活用しました。取締役会は年に1回以上(必要に応じて適宜)その報告を受け、サステナビリティ課題への取り組みを監視監督しています。
サステナビリティ課題とその課題に対する取り組み目標は、以下のプロセスを経て決定しています。
また、目標の達成状況に関しては、サステナビリティ方針に基づいて、ステークホルダーの皆様へ能動的に情報開示を行い、 責任ある対話を行っています。
STEP 1
重要課題の明確化
VG2.0の注力ドメインであるファクトリーオートメーション、ヘルスケア、ソーシャルソリューションの領域における社会的課題から「事業を通じた社会的課題解決」の重要課題を設定
ステークホルダーの期待に応えるサステナビリティ課題の中で、オムロンが中長期で重点的に取り組む重要課題(マテリアリティ)を明確化
前提として、グローバルな社会的課題やESGのトレンドを外部評価機関などを含む様々なステークホルダーの考えをもとに分析し、経済・環境・社会の課題を広範囲に抽出
STEP 2
目標設定
上記の2軸からなる課題解決をより確実なものにするため、目標を設定し、VG2.0に組み込み
STEP 3
経営レベルでの議論と承認
CEOが議長を務め、執行役員が出席する経営会議での議論を経て、取締役会にて審議、承認
STEP 4
進捗管理と情報開示
設定した定量/定性目標・KPIを達成するため、サステナビリティの全社マネジメント構造において進捗を管理し、結果を情報開示
STEP 5
ステークホルダーとの対話と社内へのフィードバック
特定したサステナビリティ重要課題や目標の進捗について投資家、有識者、外部評価機関等と対話し、目標の見直しや社内の取り組みの進化に反映
決定プロセスを経て抽出したサステナビリティ課題は、中期経営計画VG2.0で設定した事業ドメインにおいて解決すべき社会的課題と、VG2.0の遂行を支える事業基盤を強化し、ステークホルダーからの期待に応える課題の2軸で構成されています。具体的には、ファクトリーオートメーションをはじめとする注力3ドメインにおけるソーシャルニーズへの対応に加え、人財マネジメントやリスクマネジメントなどを優先度の高い重要課題(マテリアリティ)と定め、目標を掲げて取り組みを進めています。これらの課題への取り組みはSDGsへの貢献にもつながります。