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Environmental Management 環境マネジメント

TCFD情報開示

TCFD情報開示

オムロンは、気候変動が自社の今後の持続的な成長に影響を及ぼすことを認識しています。2019年2月に賛同した気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD※1)の提言を活用し、以下の枠組みで取り組みを進めています。

ガバナンス

オムロンは、気候変動への対応を中期経営計画におけるサステナビリティ重要課題の一つとして設定しています。具体的な取り組みは、サステナビリティ推進委員会や執行会議で承認された年度目標や計画に基づいて進めており、内容や進捗状況の報告に基づいて、取締役会が監視・監督を行っています。また、社内取締役及び執行役員の中長期業績連動報酬の一部には、気候変動対応を含む第三者機関によるサステナビリティ指標に基づく評価を組み込んでいます。

戦略

オムロンは、2030年までの次期長期経営計画の中で、噴出するさまざまな社会課題の中から、オムロンが捉えるべき社会的課題をGHG排出量の抑制、人と機械の協働・融和、そして健康寿命の延伸としました。そして、オムロンが解決する社会的課題の中から“4つの成長機会”を捉え、価値創造を行っていきます。
“4つの成長機会”とは、「製造現場の高度化」、「1次・3次産業の自動化」、「カーボンニュートラルの実現に貢献するエネルギーソリューション」、「慢性疾患の予防医療支援」です。「カーボンニュートラルの実現に貢献するエネルギーソリューション」はもちろんのこと、「製造現場の高度化」、「1次・3次産業の自動化」についても、脱炭素社会の実現に繋がると考えています。オムロンは、事業を通じて脱炭素社会実現に貢献し、社会課題の解決と事業価値の向上を実現していきます。
そのような中、2020年には、社会システム事業(SSB)のエネルギーソリューション事業においてシナリオ分析を実施し、脱炭素・サーキュラーエコノミーが加速するシナリオにおける重要リスク・機会と、特に事業機会実現に向けた対応策について検討を行いました。SSBでは、シナリオ分析の結果も用い、脱炭素・サーキュラーエコノミー起点での事業機会の拡大を図っています。その一つとして、東京センチュリー株式会社様と共同で、低圧野立て太陽光発電向けパワーコンディショナの定額貸出サービス「POWER CONTINUE」を開始ました。従来の製品の売り切り型から製品を回収・再利⽤等へ、サーキュラー・エコノミーの実現を⽬指していきます。さらに今後は、交換対象機種を拡⼤し、「POWER CONTINUE」のサービス提供を通じた再⽣可能エネルギーの⻑期稼働化により、2050年カーボンニュートラル達成に貢献していきます。
2021年度には、制御機器事業(IAB)、電子部品事業(EMC)、ヘルスケア事業(HCB)事業においても複数の気候変動シナリオに基づくシナリオ分析を実施します。次期長期経営計画における重要課題を受け、気候変動起点での事業価値最大化に向けた検討を行うとともに、その結果を次期中計における事業戦略の検討に活用していきます。シナリオ分析を通じて、不確実性の高い気候変動に対しても盤石な対応をとっていくことで、気候変動に対してレジリエントな経営を実践していきます。

シナリオ分析を基に特定したリスクと機会は、下記になります。

想定期間:2030年度

採用シナリオ:

  • IPCC/RCP8.5(世界の平均気温が産業革命以前より4℃以上上昇する)
  • IEA/SDS(一部IPCC/SR1.5)( 世界の平均気温がパリ協定で合意した2℃未満の上昇に抑えられる(一部1.5℃以内))

範囲:エネルギーソリューション事業に関連するものに加え、一部全社に関連する内容も含む。上流・下流を含むバリューチェーン全体。

物理的リスクへの対応計画

当社は、SBTに基づく2050年までの温室効果ガス排出削減目標「オムロン カーボンゼロ」を設定し、取り組みを推進しています。
水リスクにおいても、グローバル全拠点において、CDP Waterが評価基準として認めているWRI AQUEDUCTとリスクマネジメントコンサルティング会社提供の水リスク分析サービスによって、水リスクにさらされている拠点を把握しています。

水リスクにさらされている拠点は、中国(大連)、中国(上海)、日本(岡山)、アメリカ(カリフォルニア州サン・ラモン)とインドネシア(Bekasi)での5拠点で、2019年度の取水量は計249千m3です。これはオムロンの2019年度の取水量の15%となります。現在のところ、行政当局からの取水量削減、排水水質向上といった指導、指示はありませんが、自主的に水資源の保護及び事業継続の備えに取り組んでいます。
また、水リスクなどの物理的リスクの高い拠点においては、下記を計画的に実施しています。

  1. 発電機の設置
  2. 物流保険・財物保険への加入
  3. 防災マニュアルの随時見直し
  4. 製品製造への影響の最小化(製造工程の見直し)など

リスク管理

オムロンでは統合リスクマネジメントのもと、経営と財務への影響が大きいリスクを経営重点リスクとして管理しています。気候変動のリスクについても、統合リスクマネジメントの中に位置づけ、リスク分析を行っています。環境法令監査をグローバルで実施するなど、気候変動に関連する規制や事業への影響等のリスク要因を幅広く情報収集・分析し、気候変動により強度・頻度が増すと想定される各拠点での自然災害(洪水、集中豪雨、水不足等)に対する脆弱性を評価、事業継続への備えを実施しています。

指標と目標

オムロンは、気候変動における指標を温室効果ガス排出量と定め、2050年度に温室効果ガス排出量ゼロを目指す「オムロン カーボンゼロ」を目標として掲げています。2016年度のスコープ1、2における温室効果ガス排出量を基準として、2050年度からのバックキャストで2030年度と2020年度の削減目標を設定※2し、取り組んでいます。スコープ3についても検討を進めています。
オムロン カーボンゼロでは、温室効果ガス排出量を2030年度に2016年度比32%削減することを目標としています。これは、温室効果ガス排出量削減の取り組みが現状レベルとした場合と比較して、2030年度に、約30万t-CO2(参考値)を削減することになります。2030年までに炭素税が、オムロンの拠点のある各国※3で導入された場合、温室効果ガス排出量削減による財務的影響は、9.9億円から33億円※4であると推定しています。

温室効果ガス排出量 計画と実績のグラフ

2020年度は、継続した各拠点における省エネ推進と太陽光発電システムの設置に加え、2018年度から開始した日本での再生可能エネルギー由来の電力調達を継続したことにより、温室効果ガス排出量を123千t-CO2と、2016年度比50%の排出量削減を達成しました。オムロンは、これからも温室効果ガス排出削減の取り組みを継続し、2050年の温室効果ガス排出量ゼロを目指します。

  • ※1 TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures):
    金融システムの安定化を図る国際的組織、金融安定理事会(FSB)によって設立された気候関連財務情報開示タスクフォース
  • ※2 2019年10月に売却したオートモーティブ エレクトロニック コンポーネンツビジネス(AEC、車載事業)を含む売上予測から温室効果ガス排出量を算出
    2017年度にSBT準拠の目標設定の検討をするにあたって、最新値である2016年を基準年と設定。(SBT: Science Based Targetsの略。科学的根拠に基づく温室効果ガス削減の中長期目標)
  • ※3 オムロンの拠点がある日本、中国、インドネシアなどの東南アジア他、アメリカ合衆国、ブラジルそしてEU各国を想定
  • ※4 炭素税の単価を30~110米ドルと想定。 1米ドルを110円で換算。出典 CDP「CARBON PRICING CORRIDORS THE MARKET VIEW 2018」
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