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Human Resource Management 人財マネジメント

人権の尊重と労働慣行

すべての人々の基本的人権を尊重するための方針、取り組みについてご紹介します。

基本方針
人権啓発推進体制
人権教育
児童労働・強制労働の禁止
ハラスメント防止
結社の自由

基本方針

すべての人々の基本的人権を尊重

オムロングループは、国際人権章典、OECD多国籍ガイドライン、ISO26000などサステナビリティに関する国際的な規範やガイドラインを参照し、自社の方針や行動規範(オムロングループサステナブル行動ポリシー、オムロングループ倫理行動ルール)を策定しています。

この中で、オムロングループは個人の基本的人権を尊重することをはじめとして、いかなる事由による差別や人権侵害も行わないことを宣言しています。また、この具体的な実現に向けて、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」やILO(国際労働機関)による「労働における基本的原則および権利」の考え方に沿った活動を実施しています。

オムロングループは、2008年に国連が提唱する「人権・労働・環境・腐敗防止」についての普遍的原則である「国連グローバル・コンパクト(UNGC)10原則」の支持を表明するなど、常に国際社会と協調した経営や行動に努めています。

  • 国際人権章典 は、「世界人権宣言 (UN Universal Declaration of Human Rights, UDHR)」「市民的及び政治的権利に関する国際規約(UN International Covenant on Civil and Political Rights)」「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約(UN International Covenant on Economic, Social and Cultural Rights)」で構成される

オムロングループサステナブル行動ポリシー

1-1. 人権の尊重

オムロングループは、人間が生まれながらにして自由で平等であることを常に認識し、個人の基本的人権を尊重する。国籍、市民権、人種、皮膚の色、信条、宗教、家系(民族)、婚姻の有無、性別、障がい、年齢、性的指向、出生地、社会的地位、その他各地域の法令で定めるもの等、いかなる事由による差別もその他の人権侵害も行わない。この実現に向けて、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」を尊重し、人権への負の影響を特定・防止・軽減・是正するための手続きを構築することを通じ、企業としての人権尊重の責任を果たす。また、役員・社員の人権意識の教育啓発に取り組むとともに、当社事業と関係するビジネスパートナーに対しても本方針の理解と遵守を期待する。

1-2. 労働基準と多様性を尊重した職場づくり

オムロングループは、人財こそがオムロングループ発展の源泉であり、人財の活性化が付加価値創造と生産性向上に不可欠な要素であると認識する。そのため、社員が満足感を感じながら多様な個性や能力を発揮できるよう、労働環境(人事諸制度、職場の設備面、組織風土等)の整備に努める。また、各国・地域の適用法令を遵守して社員を処遇する。

ILOによる「労働における基本的原則および権利」を尊重する。すなわち、関係法令にしたがって、結社の自由および団体交渉権を尊重し、雇用および職業における違法または不適切な差別をしない。強制労働、児童労働を行わない。

オムロングループサステナブル行動ポリシーをより実効性のあるものとするために、オムロングループ倫理行動ルールに具体的内容を反映して、基本的人権の尊重に関する職場でのルール運用を、グローバルで徹底しています。

オムロングループ倫理行動ルール
1 人権の尊重

(1)差別等不当な取扱いの禁止
私たちは、一人ひとりの人権を尊重し、差別や嫌がらせ、その他一切の不当な取扱いをしてはならない。

(2)公正で誠実な対応
私たちは、他者に対して常に敬意と感謝の念をもって接し、公正かつ誠実に対応する。

(3)プライバシーの尊重・個人情報の保護
私たちは、プライバシーの尊重・個人情報の保護について、6(2)「プライバシーの尊重・個人情報の保護」に従う。

(4)強制労働・児童労働の禁止
私たちは、強制労働、児童労働およびその他類似の行為を行わない。

2 労働基準を尊重した職場づくり

(1)ハラスメントの禁止
私たちは、セクシャルハラスメント、パワーハラスメント(雇用関係等において優位な立場を利用して差別や精神的苦痛を与える行為)その他の違法なハラスメントを行ってはならない。

(2)適切な職場での言動
私たちは、職場での言動で、会社の名声や信用を傷つけ、職場の風紀を乱してはならない。

(3)強制の禁止
私たちは、本ルールを遵守し、他者にオムロンの内規や関係法令に違反するような行動を強制・脅迫・誘導してはならない。

人権啓発推進体制

グローバルでの人権啓発推進体制の構築に向けて

国内では、より効果的・効率的な人権啓発活動に取り組むために、オムロングループ(国内)の共通ルールとして「人権啓発に関する基本ルール」を定めています。ルールに沿って、オムロン(株)本社にグローバル人財総務本部長を委員長とする「中央人権委員会」を設け、これを核にオムロンの各事業所・国内関係会社に設置している「人権委員会」の下で、国内全従業員の人権意識の向上に取り組んでいます。

海外での取り組みについては、各エリア/国の法律を遵守する中で、オムロングループ(海外)各社ごとに、人権啓発の活動に取り組んでいます。具体的には、就業規則やHuman Resourceポリシーに人権に関する考え方を明記し、それらを従業員に浸透させる活動を推進しています。

なお、グローバルでの人権に関する2020年度の懲戒案件件数は1件(うちハラスメント1件)でした。引き続き、人権への取り組みを強化していきます。

人権啓発推進体制

人権啓発推進体制

人権教育

事業所内で働くすべての人を対象に人権教育を実施

オムロングループ(国内)では、全従業員(パート/派遣社員含む)を対象に、「全社員向け人権研修」を実施し、人権意識の向上を図っています。また、新入社員・キャリア入社者・新任経営基幹職・役員を対象にした階層別の人権研修も実施しています。

2020年度の「全社員向け人権研修」はE-learningで行いました。パワーハラスメント(以下、パワハラ)の法改正に合わせて、パワハラにフォーカスした内容としました。パワハラの定義・発生要因・影響性を解説し、さらに動画で複数の事例を共有することにより、パワハラ防止および人権意識の向上を図りました。参加者からは、「パワハラとセクハラでは認定基準が異なる事や、パワハラの定義について理解が深まった」とする意見の他、「パワハラは上司から部下へだけでなく、その逆もあり得ることを再確認した」など、気付きがあった旨の回答が多く寄せられました。
人権研修実施後には全ての参加者に人権アンケートを実施し、必要により速やかに適切な救済措置を実施しています。

また、当社事業所で働かれている請負社員の方々にも、当社従業員と同等の研修を実施しました。人権相談窓口やコンプライアンス・ホットラインなどの救済システムについても請負社員の皆様が利用できるよう対象を拡大し、ポスター掲示などで周知を行いました。当社は、事業所内で働くすべての人たちが敬意と尊厳をもって処遇され、安心・安全に働くことができるよう、これからも努めていきます。

人権研修参加率

グラフ:人権研修参加率

児童労働・強制労働の禁止

オムロングループでは、オムロングループサステナブル行動ポリシーの中で、奴隷や人身売買を含めたすべての強制労働、児童労働を禁止しています。

サプライチェーンにおいても、オムロングループサステナブル調達ガイドラインの中で、奴隷や人身売買を含めた強制労働の禁止を定めており、すべての仕入先様に本内容の遵守を求めています。

2021年度には「2020年度英国現代奴隷法に関する声明(仮訳)」を発行し、児童労働・強制労働の禁止に対する取り組みをより一層強化していくことを明確にしました。英国現代奴隷法に関する声明は、当社取締役会が責任を持ち、取締役会から委譲を受けた取締役が承認しています。

強化策の一つとして、児童労働・強制労働に関するアセスメントやアンケートによるセルフチェックを定期的に行い、社内外の現場状況の確認を実施しています。

ハラスメント防止

全拠点に窓口を設け、相談しやすい環境づくりに注力

オムロングループ(国内)ではすべての拠点に、人権についての相談窓口を設置しております。セクハラ相談員・パワハラ相談員・人権委員・人権担当者の所属部署や氏名をイントラネットや事業所掲示板などで周知するとともに、面談だけでなく電話やメールによる相談にも対応するなど、相談しやすい環境づくりに努めています。

相談内容については、予め定めたエスカレーションプロセスに基づいて問題解決に取り組みます。具体的には以下の通りです。

  • 事実関係を調査する
  • 内容に応じて相談者本人の承諾を得ながら対策を協議する
  • 必要な場合は中央人権委員長の判断により関係する人事・総務部門長を交え対策を協議する

また、毎年全社員を対象に実施している人権研修の後には、ハラスメント情報(ハラスメントを受けた、見たなど)について記名式のアンケートを実施し、実態把握をするとともに、ハラスメントの芽を見出すことで、早期解決につなげています。

さらに、人権相談を受ける相談対応者のスキルアップを目的とし、「ハラスメント相談対応研修」を実施しています。外部講師によるロールプレイングに重きをおき、実効性のある研修となっています。

海外においても、ハラスメントを含む人権研修を、全社員を対象に行っています。

また、国内・海外ともに問題を確認した場合は予め定めた手続きに基づき是正し、必要により懲戒しています。

結社の自由

オムロンおよび労働組合のある国内関係会社においては、各々の企業内労働組合と労働協約を結び、相互の誠実と信頼を基調とした労使関係の確立・発展のために、双方が誠意をもってこれを遵守することを約束しています。

また、オムロングループ(国内)全体の課題解決と持続的成長がより一層求められることから、経営計画や施策、労働条件に関して、オムロングループ労働組合連合会との緊密な対話を行っています。

経営方針、事業計画、経営施策・事業施策については各種の「経営協議会」を開催し、労働条件については各種の「労使協議会」と「労使検討委員会」を開催しています。お互いの立場を尊重し、十分な話し合いを行う中で、企業の永続的発展と組合員の幸せの追求に取り組んでいます。

2020年度は、確定拠出年金制度の持続性を高めるための退職金・年金制度改革の教育支援・商品追加、社員のモチベーション向上のための相対評価から絶対評価への移行、これからの時代に適した65歳超え継続雇用制度の新設など、会社と社員双方の持続的な成長に向けた多くの人事制度改革および経営施策への対応を労使で知恵を出し合いながら実行しました。

また、海外においても同様の考え方をベースに、中華圏の関係会社では、各会社で労働者の団体である「工会」を組織し、代表と経営層が対話しながら理解を深める活動を行っています。

労働組合などに属する従業員比率

89%(日本※1、メキシコ、ブラジル、イタリア、スウェーデン、トルコ、オランダ、ポーランド、ベルギー、オーストリア、フランス、バングラデシュ、インド、インドネシア、マレーシア、ベトナム、フィリピン、シンガポール、タイ、オーストラリア、ニュージーランド、韓国:いずれも2021年3月末時点)

  • ※1:日本は99%

人権デューデリジェンス

人権デューデリジェンスとは、企業活動を通じて人権に与えうるマイナス影響を認識し、防止し、対処するために企業が実施すべきプロセスです。オムロンでは、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則(ラギー・フレームワーク)」をオムロンの方針に組み込み、その手順に従って、人権デューデリジェンスのプロセスを構築しました。

オムロンは、奴隷労働や人身売買、児童労働などグローバルで高まる人権・労働課題を当社が注⼒すべきサステナビリティ課題として特定し、それらは日本、中国、東南アジアにおける自社生産工場およびサプライチェーン上で発生する可能性があると想定しました。この中でも特に生産に携わる派遣労働者、請負労働者、外国人労働者に潜在リスクが高いと特定しました。2020年度もこのリスク評価結果に沿った取り組みを実施しました。

<オムロングループ>

日本、中国、アジアパシフィックを中心に自社生産拠点 25か所に対して、RBAのSAQ(セルフアセスメント)、およびその他のセルフアセスメントを活用し、現状調査・評価を実施しました。また、重要課題として取り組んでいる自社の生産拠点で働く業務委託会社(生産、開発、構内物流、警備、給食、清掃等)の社員に対する人権保護対応については、日本、アジアパシフィック、および欧州において人権研修や内部通報制度の仕組みを充実させました。また、委託先会社に対する人権や労働慣行側面のモニタリングや監査のための準備を進め、一部の委託先会社については運用を開始しました。中国においても運用開始するべく準備を進めました。
持分比率50%未満のジョイントベンチャーに対しては、グループ会社と同等の人権アセスメントを少なくとも3年に1回実施し、必要により然るべき是正を求めることとしています。

<サプライチェーン>

サプライチェーンにおいても人権リスクを防⽌するため、定期的な仕入先様の調査を行っています。具体的には、仕入先様にセルフチェックをお願いし、人権遵守、労働慣行を含めて、「オムロングループサステナブル調達ガイドライン」の遵守状況を確認し、改善を求めています。重要仕入先様(50 社)については毎年、それ以外のサプライヤーについては少なくとも3年に1回アセスメントを実施しており、20年度はアジアパシフィックエリアで19社のアセスメントを行いました。児童労働や強制労働などのリスクが発⾒された仕入先様には、改善計画の⽴案を要請し、是正行動を実施いただいております。

サプライチェーンにおける取り組みの詳細は、以下を参照ください。

マネジメントレビュー

上記の人権デューデリジェンスの取り組み結果として、2020年度において、奴隷労働および人身売買の事例はございませんでした。奴隷労働や人身売買など人権課題を含めた当社のサステナビリティ課題の取り組みは、毎年サステナビリティ推進委員会で評価を行い、執行会議や取締役会に報告しています。

また、事業を営む拠点周辺の地域住民の人権を尊重するべく、騒音・振動・排水・CO2他排ガスなどを適切に管理し地域の環境保全に万全を期しています。さらに、代表電話番号を公開して苦情受付窓口を周知しています。

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